ニュースレターとは?をおさらい。
初めての人のための「ニュースレター」の基本を解説
ニュースレターを英語にすると「newsletter」となり、主に企業やお店などが発信する定期的な刊行物のことを意味します。 オリジナル情報を発信する手法の一つとして注目される「ニュースレター」は、新たな広告・販促ツールとして注目されています。
ただ、ニュースレターの存在は知っていても、意味や配信の意図・最終的な目的などをイメージできない人は、意外と多いかもしれません。 この記事では、ニュースレターの基本的な知識について、配信する意味・意図・目的の3段階に分けてお伝えします。
「ニュースレター」はどんな意味を持つ読み物のこと?
ニュースレターは、企業やお店だけでなく、各種メディア・ジャーナリスト・ブロガーなど多くの人が利用していて、上手に活用できれば売上増などの目標達成に貢献してくれます。
この記事においては、主に企業・店舗が配信するニュースレターをメインに、その意味や種類について解説します。
ニュースレターは、宣伝を目的としたDMとは違う
企業の配信物と聞くと、DMのような宣伝目的のものが頭に浮かぶ人は多いと思います。
しかし、ニュースレターは基本的に「読者にとって有益な情報」を発信する媒体です。
日本では「自社商品やサービスの情報・お役立ち情報」などを、消費者に向けて無料で発信するものが多いようです。 具体的には、整体院の営業活動の一環として、来院した患者さんに健康だよりを配布するような使い方がイメージしやすいでしょう。
大まかにイメージすると、自分のお客さんを他のお店に目移りさせないための、リピーターの心をつかむ施策の一つと言えます。
ニュースレターにはどんな内容を書けばいい?
ニュースレターは、作成にあたり特定の形式が定められていないので、書き方・内容は自由です。
企業や組織・団体によって、トーン・レイアウトの違いはありますが、読みやすさや取り扱うテーマによって、以下のようなケースが見られます。
特定のテーマに沿ったお役立ち情報
読者(顧客)の関心が高いテーマを決め、そのテーマに関する記事を、一定のクオリティで配信するタイプのニュースレターです。
具体的なテーマの内容としては、税理士事務所なら税法改正に関連すること・美容室ならイラスト付きのヘアデザインなどがあげられます。
特定のテーマに沿った情報を掲載するニュースレターは、自分たちが伝えたいことを詳細に伝えたい場合に適しています。 ポップなレイアウトにすれば、それなりのボリュームでも目を通してもらいやすくなるでしょう。
商品情報について触れる場合は、単純な商品紹介だけでなく、その商品に関する豆知識や応用方法・キャンペーン情報を記事にまとめる方法も用いられます。
一例として、組立式のカラーボックスを紹介する際に、塗料を塗りたい場合のおすすめ商品や変わったレイアウトなどに触れると、DIYに興味のある読者が注目してくれるかもしれません。
お客様の声や意見
ニュースレターに書く内容として、自社で行った取り組みや、商品の口コミ・感想などを、レポート的にまとめて配信するのも効果的です。
通信販売で商品を定期購入した際などに、他の顧客の口コミ・感想を伝えることで、検討中の顧客に対して新たに購入を促す効果が期待できます。
または、通信教育の教材を配布する際に、合格者の集いなどのイベントレポートや、特別講習・セミナー実施の報告を書き加えれば、学生の参加意欲を高めることにつながるでしょう。
直接的な宣伝ではなく、すでに購入した人の口コミを読んで購入を判断する顧客は多いため、上手く活用したいところです。
あえてテーマを決めないというのも一手
特定のテーマをあえて決めず、トレンド・ニュース・お役立ち情報などをまとめて配信するタイプのニュースレターも、内容によっては顧客に好まれます。
例えば、歯医者さんがニュースレターを配信する際に、一見歯の健康とは関係がない「お料理レシピ」を載せたり、間違い探しを加えたりすると、幅広い顧客の興味をひきます。
掲載する内容に制限がないため、いわゆる記事のネタ集めの難易度が下がりますから、自社スタッフの手だけでニュースレターを作成・配信する場合に適しています。
毎日・毎週など、比較的短期間で定期的に配信することを検討しているなら、こちらの方法もおすすめです。
企業がニュースレターを作り込むべき意図
企業がニュースレターを発信する意図は、企業によって異なります。 ただ、作り込んでニュースレターのファンを作ると、以下のような効果が期待できます。
顧客とのコミュニケーションツールになる
ニュースレターは、DMと違って自社商品・サービスの広告がメインではないため、顧客も警戒せずに読み物として楽しめます。 また、定期的にニュースレターを配信することで、自然に顧客との接点が生まれます。
雑誌のように、他の人の口コミや手紙などが紹介されると、購買意欲が強まる顧客も出てきます。 コミュニケーションツールとしてニュースレターが機能すると、顧客は間接的に自社の製品・サービスの情報を継続的にチェックするため、その分だけ購入・成約に結びつくチャンスが増えるのです。
自社のブランディングができる
直接的な広告としての機能を持たないニュースレターは、自社のポリシーや価値観を読者に伝えるツールとして最適です。 自社がなぜ商品展開を行っているのか、どんな人に向けて自社の商品を伝えたいのか、コンテンツとして発信することができます。
ニュースレターを定期的に配信すれば、自社のブランディングに貢献してくれます。 可能であれば「このニュースレターでしか読めない」情報を加えると、より価値を高められるでしょう。
ニュースレターを配信する最終的な目的とは
企業・店舗がニュースレターを配信する際は、単純に自社と顧客とのコミュニケーションツールで終わらせるのではなく、配信する上での最終的な目的を決めておくことが大切です。
実際にニュースレターを配信している企業・店舗の例を見ると、以下のような目的を掲げているところが多いようです。
顧客との信用の醸成
ニュースレターに書かれている情報が有益であればあるほど、顧客はそのニュースレターに価値を見出します。 特に、顧客が自社の商品・サービスを利用する目的と合致した内容であれば、そこには顧客との信頼関係が生まれやすくなります。
例えば、家電量販店がニュースレターを配信するなら、やはり家電の使い方・電気代の節約に関する豆知識の紹介が多い方が、読者は内容に価値を感じるはずです。 顧客が「このニュースレターにはお役立ち情報がたくさん載っている」と評価したら、次第に企業・店舗への信用が醸成されていることでしょう、
信用が生まれると、何か家電が必要になった場面で、ニュースレターの配信元である家電量販店を利用しようと考えます。 継続的なニュースレターの配信には、読者の選択肢を良い意味で狭める効果が期待できるのです。
顧客に自社のことを覚えておいてもらう
ニュースレターをコミュニケーションツールとして考えたとき、自社と顧客をつなぎとめる手段として、ニュースレターは使い勝手のよいツールです。
顧客が自社のサービスを利用しなくなるのは、必ずしも自社に対する嫌悪感や不満だけが理由とは限らず、極端な話「何となく」足が遠のいてしまうケースも多いのです。
商売を持続させる上で、新規客の獲得以上に重要なのが、リピーターの獲得です。 ニュースレターを継続して顧客に発信し、自社の存在を忘れさせないことで、営業活動の負担を減らすことにつながります。
ニュースレターの中で、一般的に広く知られていない情報を提供すると、顧客との心理的距離も近くなります。 代表者やスタッフのインタビューを掲載することで、自分の立場に置き換えて読んでくれるコアなファンが生まれるかもしれません。
このコンテンツのまとめ
以上、ニュースレターを配信する意味や意図・目的についてお伝えしてきました。 ニュースレターは、特に決まった型がない分だけ、テーマや内容をしっかり決めて配信する必要があります。
ニュースレターを配信する方針が決まったら、なぜ配信するのか・誰に向けて配信するのか・最終的にどんな目的を達成したいのか、具体的にイメージしましょう。
また、ニュースレターは継続して配信することで効果を発揮するため、企業・店舗で担当者を決めておくと効率的です。 逆に、経営陣の意見を発信するツールとして活用するのも、ブランディングに貢献する一手となるでしょう。