ニュースレターと似たツールとの違いを解説。
プレスリリースやチラシ、DMとは何が違うのか

ニュースレターとメルマガの違い

自社や自店舗のことを紹介するにあたって、どういった広告の種類・媒体を選ぶのかは、経営者・広報担当者の大きな課題のひとつです。 一口に広告といっても、その広告がどんな目的で運用されるのかを理解していなければ、思った通りの結果につなげるのは難しいからです。

例えば、ニュースレター・プレスリリース・チラシ・DMの違いを説明するように問われたとき、スラスラと答えられる人はそう多くありません。 この記事では、企業・店舗が情報発信を行うにあたり、特に重要な上記4点の違いについてご紹介します。

特に、このサイトのテーマでもある「ニュースレター」と、いわゆる宣伝や広告がメインの目的となるプレスリリース、チラシ、DMとは発行の目的などが異なる事が多いため、混同してしまっていると正しい成果に繋がらない可能性が高くなるので、ここでしっかりとおさらいをしておきましょう。

ニュースレターとプレスリリースの違い

ニュースレターと聞くと、プレスリリースに近いイメージを持つ人は多いかもしれません。
しかし、それぞれで情報発信の目的が異なるため、文章を作成する際には注意が必要です。

プレスリリースは報道関係者向けの文書

プレスリリースは、一言で言えば「報道発表資料」のことで、新聞社を意味する「プレス」と公開を意味する「リリース」が組み合わさった言葉です。 よって、企業のプレスリリースは、原則として新聞社・マスコミに対して企業としての新しい情報を発表するための文書が該当します。

一度プレスリリースした情報は、企業が発表する公式文書という位置づけです。
不特定多数の読者が生まれ、情報も残るため、慎重な判断が求められます。

万一誤りがあった場合は、速やかに訂正が必要ですし、内容によっては自社のイメージダウンにもつながります。 ただ、現代では自社のコーポレートサイトでプレスリリースを発信する例も増えてきているため、必ずしも報道関係者向けのものではなくなってきています。

ただ位置付けとしては、自分たちから発する公式見解、公式発表といった意味合いが強く、大きめの企業などであれば文章作りにしっかりとしたプロが入り、誤字脱字だけでなく法的な観点や炎上リスクなども考慮した上で作られる事がほとんどで、やや重めの物になることが多いです。

主に自分たちの取引先向けの情報が中心

社会的責任が求められる文書を、わざわざ不特定多数に向けて正式に発信する意図は、ひとえに自社の活動を世の中に知らしめるためです。 よって、消費者に対してというよりは、どちらかというと取引先・お世話になっている企業・団体向けの情報が中心となります。

具体的には、以下のようなニュースが、プレスリリースとして発信されることが多く見られます。

上記を見る限り、必ずしも良いことばかりをリリースするとは限らず、場合によっては自社の問題点を発信せざるを得ない場面もあります。 自社のことを広く知ってもらえるメリットはあるものの、気軽に発信できるわけではなく、ともすれば企業としてのスタンス・責任が問われることになります。

ニュースレターは逆に「自社の顧客に向けた情報」を伝えるツール

ニュースレターは、プレスリリースと違って掲載情報の自由度が高く、新商品やサービスの情報を載せてもかまいません。 また、ゴミ拾いや保護猫の活動など、直接本業には関係しないものの、自社・自店舗で行っている取り組みをアピールするのにも適しています。

例えばプレスリリース上で、上記の様なゴミ拾いを実施しましたといった事を記載する企業・店舗はそうそういないのですが、ニュースレターではお客様に、自分たちはこんな事してますといったアピールを行うので、そういった記載をするニュースレターは多く存在しますし、そういったコンテンツが何よりも求められます。

店舗やオフィスなどに配置して、紙面を手に取ってもらう手軽さがあり、顧客名簿があれば郵送も可能です。 時事ネタ・商品の便利な使い方・節約情報など、テーマも様々ですから、自社・自店舗で取り扱う商品・サービスに関連した情報を幅広く掲載できます。

プレスリリースはビジネス色が非常に強いため、文書もかたい内容になりがちな特徴があり、ニュースレターはもう少し内容も多種多様で、文章や内容もフレンドリーな作りが多い特徴があります。

ニュースレターとチラシの違い

次に、ニュースレターとチラシの違いについて触れていきましょう。
ともに顧客への情報発信を目的とする一面はあるものの、チラシの方がより「広告対象の範囲が広い」点に違いがあります。

チラシは不特定多数への直接的な販促ツール

身の回りでチラシを目にする場面は、例えば新聞に挟まっている住宅の間取り広告だったり、ポストに入っている水道管修理の案内だったりします。 悪い言い方をすれば、こちらで特に手に取ろうとしなくても、いつの間にか生活に入り込んでいる広告と言えます。

チラシを読む人が商品・会社のファンでなかったとしても、とりあえずはチラシの情報が目に留まります。 そのため、一目見て読者に商品の価値を分かってもらう必要があり、デザイン・レイアウトにも視覚的な技術が求められます。

お買い得情報など、積極的購買層に訴える

チラシを配る際、そのチラシが誰に読まれるのかを100%想像することは難しい部分があります。
逆に言えば、誰にでも必要性があるもの、食料品や生活用品などを売りたい場合はチラシが用いられます。

「どこで買うか」ではなく「どのくらいの値段で買うか」を重視している人や、たまたまチラシに欲しいものや気になっていたサービスが載っていた人には、それをきっかけに購入や来店へと繋がるため、そういう方に見てもらう事ができれば刺さる広告媒体と言え、そうでない人に見られるとすぐゴミ箱へ行ってしまうことになります。

チラシは短期間で集客できる可能性があり、保存性に優れるのもメリットです。

ニュースレターにお買い得情報は載せられるか?

ニュースレターも、広い意味で会社・店舗に関する情報を載せられる媒体なので、チラシに載せるような情報があっても不思議ではありません。 しかし、チラシとニュースレターでは、情報発信の目的が異なります。

もし、ニュースレターをチラシと同じような目的で発行しようと考えているなら、チラシはチラシ、ニュースレターはニュースレターとして発行すべきで、きっちりと区分けして行う必要があります。 そうでないと、正しく効果に繋がっていないはずです。

なぜなら、ニュースレターは宣伝だけがメインの目的のチラシと違って、自社のファンを作る目的のツールですから、商売っ気を全面に出してしまうと、直接的な広告と誤解されてしまい、読まれなくなってしまう可能性が高くなってしまうためです。

チラシは商品情報やお得な情報、割引きなどに特化したツールがほとんどですが、ニュースレターは会社情報の発信に幅広く使えるツールです。 新商品を紹介する場合も、単純に値段だけを紹介するのではなく、その商品が購入者にどんなメリットをもたらすのか解説するようなスタンスで文章を構成します。

発行形態がニュースレターと似ているため、混同しやすいのですが、この違いはしっかりと把握しておく必要があります。 チラシは1回の発行で即座に効果に結び付ける事をメインとしますが、ニュースレターは1回で効果を生むというよりは、何度も継続して発行して見てもらい、じわじわと効果を生み出すものになります。

ニュースレターとDMの違い

続いては、ニュースレターとDMの違いについてお伝えします。
DM・ニュースレターは、ともに顧客のところに郵送できるメリットを持っていますが、こちらも目的に応じて使い分けが必要です。

DMは顧客への直接的な販促ツール

DMは「ダイレクトメール」の略で、基本的には受け取った人に対して具体的な行動を促す目的で送られます。 具体的な行動というのは、商品・サービスの購入・会員登録、来店などがあげられます。

DM自体は古くから知られるマーケティング手法ではあるものの、不特定多数に向けた広告に比べると、送る先を絞り込んだり、会員のランクなどで特典を変えたり差別化するなど、工夫次第でレスポンスを高めることができます。

例えば、誕生日に届いたDMに「あなただけに贈るプレゼントのお知らせです」と書かれていたら、誰しも少なからず心が動かされることでしょうし、○回以上ご利用の方だけにといったような自分だけ優遇された気になるDMであれば捨てられず読まれる可能性が高くなります。

逆に、ただ自社商品のメリットや割引に関する情報だけをDMに書いても、単なる宣伝と判断される可能性が高いです。 自社から「顧客への特別感」をアピールできれば強力な販促ツールですが、やみくもに書いて送るだけでは、大きな反響は期待できないツールと言えます。

しっかり効果を出すには戦略も重要

DMに限った話ではありませんが、ことDMで成果を出すためには、開封してもらう・行動を起こしてもらうための戦略が重要です。 DMを送るターゲットを絞った上で、DMに興味を持ってもらえるレイアウトを工夫し、受け手にとってのナイスタイミングを選び、情報量が必要十分であるよう文章を構成しなければなりません。

顧客にDMを手に取ってもらった後、何らかの成果につなげる上で、DMは重要なツールではあります。 ただ、他の販促ツールと比べて、使いどころが難しい一面は否めませんが、うまく活用して絶大な効果を得る事もできます。

ニュースレターは自社に対する顧客の認知・理解を促す

DMと比べて、ニュースレターは長期的な顧客との信頼関係を醸成する目的で用いられることが多く、DMほどのインパクトは求められませんし、そこまでデザイン的なクリエイティブも必要にはなりません。

定期的に発行すること・顧客にとってメリットのある情報を提供することは求められますが、一発で目を引くクリエイティブが絶対に必要というわけではなく、見てタメになる情報、お得になる情報、もっと言えば面白かったりスタッフや商品やサービスの事をより知れる情報であるほうが望まれます。

お店やオフィスに足を運んで、ニュースレターを持ち帰った顧客は、その内容を読んで自分の生活に役立てようとします。 例えば、法律事務所で相続税に関するコラムをニュースレターに載せている場合、将来の問題に備えて読み込む読者もいるはずです。

仮に、コラムが1年続いて、その後自分の家族の間で相続問題が起こった時、ニュースレターの読者が発行元の法律事務所を訪れる確率は高いはずです。 ニュースレターの効果は、DMと比べると遅いですが、知らず知らずのうちに信頼関係が生まれるメリットがあるのです。

同じように歯医者であれば、虫歯予防や子どもの虫歯にまつわるうんちく、美容室であれば正しいシャンプーの仕方や、将来薄くならないためのケア方法など、そういった直接的な商品やサービスではなく、ノウハウ的なところの方が求められます。 DMにそういった情報を載せる事はありませんが、ニュースレターではそういった情報の蓄積で、信頼関係が作られ顧客、リピーターへと繋がるようになるのです。

このコンテンツのまとめ

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以上、ニュースレターとプレスリリース・チラシ・DMの違いについて、それぞれの特徴も踏まえご紹介してきました。

それぞれ似てはいるものの、目的が異なるため、しっかりと使う際にはそれぞれの用途や目的を理解して正しく使って行く事が必要になり、正しく使うからこそ効果も最大限に期待出来るようになります。

特にニュースレターと他のツールでは、宣伝目的か、関係性作りかという点で大きく異なることになるため、混同することなく、状況に応じて使い分けて活用していきましょう。

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